2019年10月7日月曜日

『FORBIDDEN PARADISE』 Compuma

コンピューマの新しいミックス『Forbidden Paradise』を聴きました。
FORBIDDEN PARADISE

モダンエキゾチカを標榜する本ミックスは今年の8月に東京キネマ倶楽部でプレイされたものを収録、とのこと。
VIDEOTAPEMUSICさんのコメントの通り、甘いサウンドが記憶の断片を刺激するものの、こんなの聞いた記憶はないし、「なんだろうこの感覚」と心地よく戸惑う聴取体験です。

せっかくだからなんとかレビューを書こうと思ったものの、自分の音楽の語彙が少なすぎるため早々に断念しました。聴きながら歩く夜の近所が妙に心地よかったので以下にその時感じたことを書いておこうと(恥ずかしいっちゃ恥ずかしい)。亜レビューとでもいいましょう...

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近所に大きな物流拠点ができた。恥ずかしながらその雰囲気に魅了されている。
大きな倉庫で、積載20トンくらいのトラックが次々に入っていく。
車両の出入りは多いもののなんだか静かな雰囲気がある。静か、というよりは人の気配がしないというか。

建物が大きいせいで遠近感が狂い、トラックも倉庫に近づくにつれ小さくなるように見える。所定の位置にバックでつけたトラックのハザードランプが点滅している。

外観がまだ小綺麗なせいで倉庫の中でどんな作業が行われているかイメージがつかないのも雰囲気の醸成に一役買っているだろうか。大量の荷物をどんどん受け入れていく、いや吸い込んでいく巨大な建物。人の姿は相変わらず見えない。

多分『ele-king』で読んだんだと思うけど、人が全くいないホテルという描写があった。近未来のディストピアを描いたものだ、確か。
中国資本で出来た、従業員が全て人工知能を備えたロボットのホテル。次第に客もいなくなり人が全くいないが営業は続いているホテル...。
うろ覚えだけどこんな感じ。
ディストピアなんだけど、想像してみるとどうにも妖しい魅力が漂っていることに気が付いてしまう。

近所の倉庫は全く魅力的なディストピアだ。
運んでいる(人)も中でフォークリフトで荷物を積み上げている(人)も、倉庫から運び出している(人)も運んでいるモノが何かなのかどうでもいいだろう。実際、その中身を見ることはない。
そして(人)は機械に取って代わるかもしれない。もしかしたら中は省力化が進んでいるかもしれない。

人の気配がしない建物の中を歩いた時、どんな気分になるだろうか。倉庫の中、暗い通路を進む、久しぶりに人とすれ違って驚いてしまう。その人は自分と全く同じ顔をしていて...

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