2013年1月1日火曜日

迎春! Best Of Tsumami 2012



AKEMASHITE OMEDETOU GOZAIMASU!
(ケイン・コスギ風)

boomkatの2012ランキングがほぼわからなかったので、なんかそれっぽく2012年の酒肴でも挙げておきます。

Emperor Of Tsumami 2012
・ツナ缶
今年もツナ缶に死角はなかった。マグロ、ないしカツオの油漬けとしか説明がないが、奥行きのある風味とロウな脂感はいつ食べても不味いことがなく口腔空間を幸福で満たした。タイカレーとのコラボレーションを実現させた[いなば食品]の今後の野心的な展開も注目だ。

・魚肉ソーセージ
三十路の胃腸が脂ぎった肉に悲鳴を上げる中、魚肉ソーセージの清涼感のあるボリュームはまさに「酒肴界のAOR」だった。[丸善]からリリースされている“ホモソーセージ”はもとよりエコ&ヘルシー路線の[ニッスイ]、[東洋水産]のサブレーベル[マルちゃん]からリプレスされた「太すぎるソーセージ」はヘルシー&ガッツリのわがまま三十代の強い味方だった。

・(赤出しの)味噌汁
かつて酒肴の一翼を担ったとされる味噌。「味噌つまみリバイバル」はある意味当然の帰結だったかもしれない。寿司屋で頼んだ味噌汁と冷や酒のマリアージュは「当然の奇跡」。ポスト居酒屋世代の若い日本酒ドランカーが「ひるげ(赤だし)」というマニアックなチョイスで次々と冷や酒を空けている動向も見逃せない。

・せりのおひたし
今年の後半は、池袋のとあるヴェニューにある居酒屋で偶然頼んだせりのおひたしが(ぼくの飲酒)シーンを席巻した。控えめだが鮮烈な風味は箸休め的安堵と次の一杯への興奮をオーガナイズしてくれた。画一化された居酒屋メニューへのアンチと伝統の一品がここで奇妙なリンクをはたした。

・苺
酒の主原料としての役割を担いながらこれまでつまみとして検討されることの少なかった果物だが、様々な食べ物がつまみとして再評価される中で陽炎のように浮かび上がってきたのが冷酒と苺の組み合わせだった。リつまみエディットは繊細な作業で、ともすれば凡庸以下のものになりかねないが、苺のフルーティな酸味を日本酒の甘みが追いかける瞬間は他のどれよりもエキサイティングだったことは疑いようがない。

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