2012年7月31日火曜日

LINDSTROM 『SIX CUPS OF REBEL』



世代的にはBJORN TORSKEの次、という感じなのでしょうか。ノルウェーが誇るコズミック・ディスコの貴公子、LINDSTROM。DJ HARVEYやIDJUT BOYSらとともにNU DISCOがDISCO DUBと呼ばれていた頃からシーンのサウンドイメージを作り上げてきた立役者の一人です。彼のサウンドからプログレッシヴ・ロックがフロアでプレイできることに気付いた人も多いはず。というよりは掘るべきプログレのサウンドを示唆したというか。PRINS THOMASとのタッグもナイス。

リリースは[SMALLTOWN SUPERSOUND]。ここ数年は完全にノルディック・コズミック・ディスコの総本山ですね。カバー・デザインは最近曲のリリースがなくて寂しいぞ、KIM HIORTHOY。たぶんデザインが本職なんでしょうね。2012年作品。嬉しい12インチ2枚組。

JUNOで試聴っ

A1“NO RELEASE”スペーシーなビートレストラック。教会音楽、パイプオルガンの音色を思わせるアルペジオで浮遊感を演出。
A2“DE JAVU”ベースが跳ねるエレクトリック・ディスコ・ブギー。本人のものと思われるスキャットでドライブ感が増します。
A1A2はぶっ続けでかけたいですね。そしたら長いけど。だがその価値あり。

B1“MAGIK”イントロのキーボードワークで昂揚。ドラムもナイス。ロックに寄ったときの彼は本当にかっこいい。シャイニーなキーボードと生ドラムでぐいぐい。この曲かっけえ。
B2“QUIET PLACE TO LIVE”はトッド・ラングレンがキャリア初のリミックスを行ったことでも話題になった曲。こちらのアルバムに収録されているのはオリジナル。 マッドなボイスサンプルを配したロッキン・ディスコ。メロディには往年のロックの香りもふんわり。上昇感がたまらん。
C1“CALL ME ANYTIME”はコズミック・ジャズ・ディスコ。メランコリックなメロディでアップリフティングながらクレイジーに展開するトラック。
C2“SIX CUPS OF REBEL”はプログレからの影響も感じられる「溜め」のトラック。爆発はしないけどD面へのイントロダクションになっている、かも。
D1“HINA”は一面まるっと使ったコズミック・ジャーニー。ビートがなくなったりするもの煌めくシンセリフで昂揚感、疾走感は失われない。こちらもプログレ臭むんむん。素晴らしい。次回使おう。

非常に素晴らしい作品ながらDJで使おうとするのに気が引ける部分もあります。このアルバム丸がけしたい、そんなキャラの立ったサウンドです。

アルバムタイトルの『SIX CUPS OF REBEL』はかつて、『ARP SHE SAID(未聴)』をリリースする際に用いられた名義だそうです。
このフレーズは、ボブ・ディランが書いた『タランチュラ』という小説の中に出てくるものなんだ。これを選んだ深い意味というのは、特にないんだけどね。初 期のリリースの曲名は、結構この小説の中からピックアップしてきてるんだ。彼の音楽は大好きだし、ヒーローに対するちょっとしたリスペクトを込めて、とい うくらいの感じかな
(iLOUDのインタヴューよりhttp://www.iloud.jp/interview/lindstrom_six_cups_of_rebel.php)

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