2014年1月28日火曜日

COLDFISH 『THE ORPHANS』

 年間ベストにたいして年々批判的になってしまっているのですが、そうした記事は見るし、自分でももちろん考えております。

 いざ自分が言う段になると本当にこれで良かったのかと思います。"俺が聴いて良かったもの"というだけでなく2013年を振り返るとどうだったのか、などを考慮して選ぶとまた異なる結果になるかもしれません。今書きながらそうした方がきっと深みのある記事になっただろうと感じておりますが、今回は素直に<聴いて良かったやつ>です。


 そうは言ってもルーマニアのレーベル[ALL INN]ということで微妙に2013年っぽい感じかも知れません。ぶっちゃけそんなに興味のある曲がなかったので良く知りませんが、ルーマニアのアーティスト、レーベルによるディープミニマルが非常に良質だったみたいです。

 で、LAURINE FROSTによるプロジェクトCOLDFISHです。彼はハンガリー出身のようですね。

 エクスペリメンタル・トライバル・テクノといえば良いでしょうか。民俗音楽的なボイスサンプルとパーカッション、タメの効いた低音がダンサブル。
 テクノだっつってんだからそりゃダンサブルなはずですが、エフェクトや放り込まれる音の破片や素直に4つ打たないキックなど要素に分解すると奇怪な音作りなのです。いっぽうでとてもグルーヴィ。それぞれの音が有機的に連なっています。通常「キックと上モノ」で分けられることが多いテクノ/ハウスですが彼の曲はそうなっていません。
 また、こうした実験的なサウンドというとグルーヴが損なわれてしまうことが多く、むしろそのぎこちなさを楽しむ向きもあるのですが、このアルバムはきわめてグルーヴィ。

 緻密なダンスミュージックです。音自体も"ツブが立ってる"という感じで非常にかっこいいです。キレがあります。

試聴

 手っ取り早くいってしまえばVILLALOBOSです。でもグルーヴ感という点ではヴィラロボス以上、かもしれません!

FRONT COVER PICTURE BY EDWARD S. CURTIS 1929, ALASKAとのことです。非常に印象的なジャケットですよね。

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