どうもそうらしい。
で、「誰だよ」と思う向きもあると思うので記憶を頼りに紹介する。
DJだ。
DJのゴッドファーザーだ。
ここでいうDJはラジオ番組の進行を務める方ではなくてディスコ(クラブ)でレコードをかけてチェケラッチョなあの人たちだ。
ルーツがこれだけ明らかになるというのは珍しいと思う。DJのルーツを辿ると必ずこの人にぶつかることになっている。どのジャンルにおいてもだ。
んで、この人が超絶技巧を誇るかというと別にそうではない。2台のターンテーブル(レコードプレイヤー)を使い、曲をかける。その曲が終わったらもう一台のプレイヤーのセットしたレコードをかける。それだけ。
素敵なレコードをできるだけ良い音響で聴く。というきわめてシンプルな催しに世界中の、本当にあらゆる世界のあまねく人が惚れ込んだ。
今では「レジェンド」と呼ばれるDJたちのほぼ全てが彼のパーティ「the LOFT」を体験し大いに感動している。
レジェンドの中でも特筆すべきラリー・レヴァンというDJがいる。マンキューソが川上哲治ならレヴァンは長嶋茂雄だ。そのレベルの人がLSD入りのフルーツポンチを作るなど裏方に回るのがthe LOFTだ。
個人的に感動したのは彼がずっと新譜をチェックしていたことだ。僕が行った時はコブルストーン・ジャズをかけていたし札幌ではマンゴリアンジェットセットをプレイした。ケミカルブラザーズだってかけていた。頭の固まった原理主義者はクラシックに溺れていた頃に当のマンキューソはとっとと次のステージに行っていた。
同時代の作品に触れない者は音楽リスナーとして社会的価値はない。まーそんなもんなくてもいいんだけどね。でも彼は今を生きていたしそのことはプレイリストが証明する。社会的価値のない音楽リスナーはいつ生きていたかの証明さえできない。
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