覚え書き程度に
『マネーボール』をやっと見た。打率や本塁打といったわかりやすい記録に隠れた数字から勝つために必要な選手を見つけ出す。途中途中のメロドラマ感と作品の本筋がうまく噛み合ってるとはいえないが、余韻は悪くない。
あと、上に書いた視点から"出塁率が高い"という理由で獲得した選手がホームランを打って感動のエンディングを迎えたのだが「いやそこは四球選んで得点に結び付けなきゃ今までのストーリーなんだったのよ」と思ってしまった。「野球には数字なんか吹き飛ばすミラクルが潜んでいる」というメッセージと思うと、まあ納得できたりもする。
最近読んだ記事でベーシックインカムと仕事の効率化という話があった。
ベーシックインカム(BI)が導入されれば"使えない人"を仕事から遠ざけやすくなる、という話だ。ある方は「使えないヤツは給料を払ってでも仕事から遠ざけろ」とまで仰っているとか。BIがあればクビにしたって路頭に迷わないし。意欲と能力がある人だけが仕事すると。
ちょっと感心した。BIというとなんとなく働かないで貰えるカネというイメージしかなかったがスマートなビジネスシーンを形成できそうだ。
と同時にそう上手くはいかないだろうとも思った。たとえば僕はポンコツで若くもない。やる気もそこまでない。公平に見て、今の職場で最初に切るべきは僕だと思う。が、使えないやつのクビを切るとなってもうっかり残ってしまいそうな自信がある。まー業務のあらゆる項目を数値化すれば僕がポンコツなんてことはすぐわかるだろうが。
業務の効率化というのは「手持ちの駒でいかに切り抜けるか」という工夫する考え方が実は重要だ。無能を切り有能を集めれば確かに業績は伸びるだろうが、給料もすぐさま高騰するだろう。なんせ有能だから昇給を訴えるのだって上手だ。
それから先の『マネーボール』な話。一般業務上にあらわれないその人の能力、たとえば若手の不平不満を上手に引き出して聞く(聞き流す)など、社内環境を良くする人をどう評価できるか。
それから、仮に優秀な人材を揃えたとしても、おそらくその中の誰かが"グズ化"するような気がする。本当は優秀なんだけどチーム内で求められているポジションが"グズであること"だったとしたら
そもそも優秀な人材を見極める能力を持った人が優秀な人材(=数字を作れる人)という保証はどこにもない。
ちなみに「使えないヤツは~」と仰った方は状況に翻弄されて刑務所に放り込まれたこともある。彼は、まあ人を見る目がない。
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