2020年7月14日火曜日

必然の支離滅裂

先週は新型コロナウイルス感染者が1日あたり200人を超える日が連続した。にもかかわらず緊急事態は発出されず、あまつさえGo Toキャンペーンなるものまで計画されている。


遠出は控えるように言われながら、一方で旅行してカネを落とせという。支離滅裂もここに極まれりといった風情だ。無茶苦茶なことを言って市民を引っ掻き回して奴隷根性を叩き込むつもりだろうか。


いや、ことは単純で、政府内の統制が取れていないのではないだろうか。

昨日、安倍晋三首相は大雨による災害が甚だしい熊本を訪れ久しぶりにその存在を示したが、緊急事態宣言解除後、その存在感は薄れている。もちろん失点は多かったろうがそれよりも「飽きられた」んだと思う。


だが政府の無統制が首相の賞味期限が切れたからという感じもしない。以下は憶測だが()、情報過多の時代に振り回されているのではないだろうか。


加藤厚生大臣の「37.5度四日以上は診察基準じゃない」あたりからどうも様子がおかしいことが明らかになってきた。西村経済再生担当大臣の発言もおかしい。

で、このおかしさは無能さから来るものだと思い込んでいたが、実は各々が連携を取らないまま行動、発言しているのでは、と考えるとなんとなく辻褄が合う気がしてくる。


本来、各省の行動には根回しが必要だ。あらゆる事柄の多くは省庁の責任の範囲から少しだけはみ出ているからだ。新型コロナウイルス対策に関していえば厚労省、経済産業省、財務省、文部科学省などが絡んでくる。


従来はそれぞれの役人同士、大臣同士が意見をすり合わせてから発表に至るのだろうが、それが十分になされていないのではないだろうか。

多くの情報が短時間で集まるようになったもののそれを処理することが出来ず、むしろ情報に忙殺されているとか、そんな感じ。


以前の都知事選で小池百合子氏が「花粉症ゼロ」を掲げていて「ん?」と思った方もいると思う。どうにも唐突だったからだ。あれ、たぶんビッグデータの解析で「花粉症」が多く話題になっていたとかそんな理由だと思う。

今の政府の情報処理能力が垣間みられる。いや、政府と都知事候補を一緒にするのもアレですが。


とまあそんな感じで、膨大な情報を処理しなければならないし、決断も早めなければならない。にもかかわらず、決裁のプロセスは昔ながらの煩雑さを残したまま。と、すれば根回しをすっ飛ばすしかないという判断に至るというのも理解出来る。

案外、二階氏あたりで情報が止まってんじゃないかな。それも氏の悪意とか陰謀とかじゃなくて、スピードに追いつけてないだけという。今回のコロナ関連に関して、二階氏は明らかに状況を把握できてなかったしね。今はできてると思うけど。


そんなことを思いました。

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