2023年5月18日木曜日

お金だけは増殖するという話。

 この世に存在するものは全て壊れていく。エネルギーは使ってしまえばなくなってしまう。なのに、一つだけ壊れもせず、それどころかどんどん増殖するものがある。お金。お金は信用創造などでどんどん増殖してしまう。この世のものはすべて壊れ、失われていくのに。

 お金を支払えばいろんな商品を購入することができ、エネルギーを消費することもできる素晴らしい道具。でもそのお金がどんどん増殖すれば、そのお金で買うことができる商品やエネルギーも一緒に増殖しなければならないはず。ところがどの商品もエネルギーも壊れ、失われていく。

 いや、考えたこともなかったけど確かに変だ。面白いこと考えるなー。感心した。

  現在のお金は、ソディやゲゼルが問題視したように、腐るどころか増殖してしまう。増殖するから、「経済成長が必要」となってしまう。しかし経済成長するということは、どうしても資源やエネルギーの浪費を促すことにつながりやすい。お金の増殖が資源・エネルギーの浪費を促す格好。

 お金で買えるものは全て有限で減っていくのにお金だけが増え続けていくアンバランス。ただいっぽうでお金が腐らないからこそ将来の不安に備えることもできる。それが貯金貯蓄、ですわな。「お金のデザインをもう一度考え直す必要がある」のは確かにそうだ。それにはまず「将来的に食いっぱぐれない」程度の安心を保障しなければならないだろう。

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