2024年1月26日金曜日

 『世界サブカルチャー史 欲望の系譜』を観ています。アメリカ編も次から90年代。90年代は私にとって最も馴染みの深いディケイドであるので、日本編も感慨深く観ました。

 90年代をどう捉えるか、という問いの、現時点でのもっともしっくりくるのは「80年代が終わる10年」というやつですね。バブル崩壊は92年(91-93)といわれますがその間に崩壊が完了したのではなく、98年まで崩壊が続く、というのが一般的な理解かと思われます。

 80年代の延長線上、というではなく、80年代の崩壊が明らかになったと言う感じですね。"当事者"の感想と致しましては、「暗い年代」というのと「80年代はダサい」が90年代の特徴でした。「暗い」はポップミュージックの影響が強いかもしれません。なんせ90年代最強のバンドといえばレディオヘッドですからね(異論は認めない)。

 80's is ダサいにかんしては、これは解釈によります。ポップミュージック界隈では2008年頃に80年代リバイバルが顕著になりました。が、これは2024年に思い返すとリバイバル目線を含めてダサいのであんまり参考にはならないかと思います。

 と、ここまで書きましたが実は解釈の仕方によって捉え方は随分変わります。ゼロ年代(2000-2009)に80'sリバイバルが始まったとするならば、90年代は00年代を準備したと言えるでしょう。あるいは、91年のソ連崩壊にフォーカスすれば1945年以降というタームが終わったと言えます。コミュニズムの失敗が明らかになったという捉え方をするならば、1848年以降の民衆運動が終わったともいえるかもしれません。

  ちょっと飛躍しすぎかしらん。

  暗いと書いてしまいましたが、あっけらかんとはしているんですよね。その辺は80年代マインドの残滓というか、「いうて先進国ですし、経済大国ですし、現代の列強でしょ日本は」と思えてはいたんですよね。だから暗いんだけど気楽ではあった。単純に、市中にカネがまだあったんですよ。

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