2014年5月23日金曜日

B. FLEISCHMANN 「SIDONIE EP」

ちょっといろいろ調べてたら香ばしいスレが。
【エレクトロニカのススメ】
http://mimizun.com/log/2ch/techno/1011469819/
・でも正直、今最先端じゃン(笑)!聞いてたらカッコイイジャン!
・ファッション通信てTV番組にも特集にsilicom少しでたりエレクトロニカ、ポストロック流れたりするしオシャレ音楽なのかすでに???
(上記リンクより)

 10年前は確かにこんな感じだった気がします。ファッション通信という単語を見ただけで喜怒哀楽の外にある感情が噴き出してきそうです(しかも"シリコムが少し出たという"報告)

わりと曲調に合った写真が撮れたぞ。

 本日はベルンハルト・フライシュマン(B. FLEISCHMANN)の「SIDONIE EP」です。リリースは2000年、[MORR MUSIK]、[CHARIZMA]から。

 A1のオルガンの音色とクリスピーなビート、ミニマルな展開、柔らかい電子音とノイズ、ゆったりとした雰囲気。
 全編を通じてこの路線は変わりません。というか他の作品も基本路線は共通します。ノスタルジック、あるいは牧歌的な音色とポップネスが上品にブレンドされています。
"SIDONIE"

素朴なメロディの下を少し重みのある音でふちどることで曲に奥行きを持たせています。童謡がエレクトロニカになるマジックっつうか。
 こうした低音、ビート、SE的なノイズにしても丸みを帯びているのが特徴です。丁寧に研磨してカドを取った感じで、フライシュマンの職人としての矜持を感じます。

 上品でたおやかなサウンドスケープは聴く人にノスタルジアを喚起させます。午前中に聴いてももちろん素晴らしいのですが、音の雰囲気は穏やかな日の夕方な気がします。
 —暖かさ中にわずかな冷気を含んだ風が頬に当たり、もう「お家に帰る時間」であることを告げる。ほんの少しだけ、寂しい。そんな幼い日の記憶を似た風に当たりながら思い出す…戻ることはない在りし日の風景を音に描いたような作品です。

 B1"WHERE HAVE BEEN"はメロディはそのままに4/4のキックがくっきりとしています。フライシュマン流テクノ。コーツェ(DJ KOZE)に似ているかもしれません。

 2001年にフェネス(FENNESZ)が『ENDLESS SUMMER』をリリースし、世に<フォークトロニカ>を提示しました。またディスクガイド『アンビエント・ミュージック1969-2009』ではマニュアル(MANUAL)への言及がありますが、フォークトロニカの原風景としてB・フライシュマンも忘れてはならない存在です。

バイオグラフィはこちらを主に参考にしました。
http://www37.atwiki.jp/musiki/pages/207.html
(MusiKi:テクノ・エレクトロニカWiki)

"B.Fleischmann - fm4 radio session 2008"
随分雰囲気がよかったのでリンク。2008年にもなると今回紹介した作品から作風が変化していますね。

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