2014年9月15日月曜日

SVEN KACIREK 『SCARLET PITCH DREAMS』

今回はインスタ画像じゃない(手抜き)

 随分サボってしまいました。「"まとまった時間"なんてものはこれからもやってこない」ということを肝に銘じます。

 かなり意図的にアナログレコードを扱ってまいりました。が、最近ヴァイナルの再評価も進行し調子が良いので今回はCDで購入したものです。どうでもいいけどレコードのことを"ヴァイナル"と言う度胸が未だに身に付きません。
 僕自身、ずっとCDで音楽を聴いてきたので愛着のあるメディアです。今になって「実はいちばん中途半端なメディアだったな」と知った風に言い切ってしまうことに少なからず抵抗があります。

 CDは"アルバムをだらだら聞くこと"、乗用車で聞くのに適したフォーマットだと思います。クルマも最近はHDに音楽を入れられるようですが。。。

 前置きが長くなりましたが今日はスフェン・カシレク(SVEN KACIREK)の『SCARLET PITCH DREAMS』です。ドイツはハンブルクのパーカッショニスト、ヴィブラフォン奏者、にとどまらずあらゆる楽器を演奏する多才の人です。
 2012年、ドイツの[PINGIPUNG]よりリリース。どちらかというとエレクトロニカに寄ったレーベルと言えそうです。

 アフリカのミュージシャンも招いたらしく、アフリカ音楽のような印象を強く感じます。多層的に編まれたパーカッションのアンサンブルが心地よく、ディープでありながら後味すっきりの幻想エスノ音楽に仕上がっております。

 もともとエレクトロニカのアーティストとしてキャリアをスタートさせたこともあって、打ち込みも積極的に取り入れております。そうすることでパーカッションやフィールドレコーディングの音色はより効果的に鳴り、かつまた清涼感を獲得することに成功しています。




 ニューエイジにも通じる"作り込まれた自然音楽"。僕が勝手に設定している"フェイクエスノ"に該当する音楽です。言葉は悪いですが、本物を超える跳躍力がフェイクにはあります。

 アフリカのミュージシャンを招いて繰り広げられるモノホンのワールドミュージックへの憧憬と、自然は征服するものという西洋人のDNAに刷り込まれた価値観が静かに調和しています。

 僕の住んでいるところは高速道路をくぐると急に山林の風景が広がります。そこをクルマで行きながらこれを聞くと山野の色彩とサウンドスケープが絶妙にマッチして本当に心地が良いです。これが都市の風景だったらどんなイメージが湧くのでしょう。
 移ろう風景に音楽を重ねるという遊びはレコードではなかなか難しいです。それを容易にしているだけでCDの価値は十分にあると言えると思います。

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